あとがき小説「ビューティフル・ドリーマー」はSFアドベンチャー増刊「幻魔宇宙」に掲載された。
1985年刊行の「高橋留美子の優しい世界」にも掲載されている。
1977年の「ミカエルを囲む会」の「ミカエル語録」の存在や彼女との対話等が小説として語られている。
ビューティフル・ドリーマー
高橋留美子の優しい世界―「めぞん一刻」考 あとがき小説「ビューティフル・ドリーマー」 image by Amazon
彼女の教団に身を置いた数ヶ月の体験が「幻魔大戦」を書く上で重要な期間であったことが分かる。
また、彼女が大きな存在ゆえに彼女からの離脱こそ「幻魔大戦」の原動力となったことが読みとれる。
この小説を契機に「ウルフガイ」が復活するわけだが、平井和正自身、「幻魔大戦」執筆時の状況を冷静に見つめ直している。
1986年には「SFアドベンチャー・8月号」誌上で「真創世紀」の真実が語られる。1976~1977年がやはり特殊な時期であったことが分かる。
そして1991年、リム出版刊での「幻魔大戦5」以降のあとがきにおいて当時の状況が語られることになるわけだ。(現在、e文庫刊の幻魔大戦1以降のあとがき)
このような状況を見ていくと、「幻魔大戦」は二度と物語られることはないように思えてくる。
(先週の「天使がかり」は「HIRAIST」の一部からの引用によって記載したが、ほんの一時期の状況に過ぎないことが分かった。当時のSFアドベンチャーの記事は見つけられなかったが、あるホームページに関連記事が掲載されている。リム出版刊の「幻魔大戦」のあとがきは読んでいたはずだが10年も前なので記憶していなかったのである。)
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