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デヴィッド・ボウイ名曲集「セブン(Seven)」

「セブン(Seven)」はデヴィッド・ボウイが1999年に発表したアルバム「’hours…’」におさめられた、ボウイ屈指の名曲です。

アルバムの中でも、最も美しく、最も宗教的で、デヴィッド・ボウイの生き様を象徴した曲なのです。

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セブン(Seven)

 

アコースティックギターが心地よく響くこの曲からは「ハンキー・ドリー」のころの美しさや優しさが感じられます。

アルバム「’hours…’」が発表される前には「ハンキー・ドリー」のようなアルバムになるかもしれないという噂があったことを思い出します。

サウンドの素晴らしさだけでなく、タイトルや歌詞に目を向けるとデヴィッド・ボウイにとって、この「セブン」という曲が特別なものだと分かってきます。

……

「セブン」というタイトルは様々なものを象徴しています。

  • キリスト教では神聖な数字(完全な数字)
  • 真実を探求する人
  • 世界と神
  • 黙示録の7つの封印

そして、歌詞には「家族」「神」「生き方」というテーマが込められています。

デヴィッド・ボウイは「世界を売った男」の「All The Madmen」で兄のことを、「ステイション・トゥ・ステイション」の「Word On A Wing」では神への賛美を表現しました。
「家族」「神」はボウイにとって以前から重要なテーマだったのです。

「セブン」では、「父、母、兄弟、神を忘れてしまった」と歌い「自分らしく生きる7日間」あるいは「7通りの死に方」があると繰り返されます。

家族、神への訣別と自らの生き方に対する決意が歌われているようです。

……

その生き方は死を自覚しながら「★」を発表し、直後に亡くなったことに繫がっていくのでしょう。

タイトルにもなった「7」という数字は「★」の収録曲数であることにも関連があります。

この「セブン」という曲を書いたとき、ボウイは既に「死」に直面したときのことを考えていたのかもしれません。
そうでなくては、あれほど見事に生きられなかったのではないでしょうか。

……

(蛇足)

デヴィッド・ボウイのアルバム「ステイション・トゥ・ステイション」の時期に撮影された写真にカバラの生命の樹が描かれていました。

以下の写真集にその写真が掲載されています。

Bowie
Bowie image by Amazon

この時の黒にストライプの衣装は「★」の「Lazarus」のMVでも使われています。

 

「ステイション・トゥ・ステイション」と「★」には通底するテーマが含まれていることを示しています。

とすると「ステイション・トゥ・ステイション」が6曲(6は不完全を意味する)収録だったことにも何か意味があったのではないかと思われます。

ひょっとすると「ステイション・トゥ・ステイション」と「★」は兄弟アルバムなのかもしれません。(不完全なものから完全なるものへ?)

© bluelady.jp

www.bluelady.jp – Recommended

ステイション・トゥ・ステイション <2016リマスター>

‘アワーズ…’

★(ブラックスター)

Bowie

※Amazonにリンクします。


コメント

  1. aladdindogs より:

    いつかブートで、オークションで高額落札された「ヤン・アメ・デモ・テープ」とコンラッズのデモ「 I NEVER DREAMED」の全長版が 世に出てくれないですかね。
    前者はトニー・ヴィスコンティが唯一のオリジナル・テープを空港の待合席に忘れた物が持っていかれた物です。

    Linさんが「アワーズ」がおすきでしたら、ぜひブートの「Journey to Omikron City」を入手する事をお勧めします。

    • Lin より:

      aladdindogsさん、ありがとうございます。
      そんなエピソードがありましたね。
      「ヤン・アメ・デモ・テープ」は「ガウスター」とまた違うんでしょうか?

      私は「アウトサイド」も気になっています。

      「Journey to Omikron City」は、ずいぶん前にaladdindogsさんに教えてもらって、直ぐに買いました。
      このブートは最高です。いつかボックスの一枚として出して欲しいです。

  2. aladdindogs より:

    そうでしたね、忘れてました!
    「ヤン・アメ・デモ」も「I NEVER DREAMED」もオークション出品のため数秒の断片を公開した物がブートで出てます。
    「ヤン・アメ・デモ」は「ヤング・アメリカンズ」、未発表の「シェリング ・ザ・ラヴズ」、「アイム・ア・レーザー」、「アフター・トゥデイ」の初期デモですが、音が良いので世に出ないのが残念です。

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