書籍の電子化・自炊のはじめ方
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【ロジャー / 1979.5.18発表】デヴィッド・ボウイのベルリン3部作の最後は「間借人(Lodger)」…でもベルリンで作られてないんです。


Photo by Ron Frazier 

デヴィッド・ボウイのベルリン3部作の最後を飾るアルバムが「ロジャー(間借人)」です。
前2作とは違って、アンビエント曲は含まれていません。
正直、私はホッとしたのですが…

とても風変わりな作品で、あまり評価されていないアルバム(らしい)。
でも、好きなアルバムです。

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評価が低すぎるのはジャケットのせい?

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ロジャー(紙ジャケット仕様)
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このアルバムのジャケットを見て思うのは脚が表なのか?裏なのか?ということです。
(ライコ版で縦長のジャケットのものがあり、それはジャケット全面で写真が使われています。)

このジャケットはブライアン・ダフィー、デヴィッド・ボウイ、デレク・ボシュエの共作です。3人はとても仲のいい親友とのことです。よくもこのジャケットを作ったと感心します。前2作とは違って、とてもリラックスしたアルバムを印象づけることに成功しています。

楽曲も変わったものが多く、同じベルリン3部作に位置づけられる他の作品とは、がらりと変わりました。

特に「Fantastic Voyage」から「Red Sails」は実験的な楽曲がならび、エスニックな雰囲気が漂います。

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ロジャーはスイスのマウンテン・スタジオで制作

1977年10月「ヒーローズ」を発表した後、ボウイは映画「ジャスト・ア・ジゴロ」の撮影を経て、過去最大といわれるワールド・ツアー(ステージ・ツアー)を行っています。

そしてヒーローズを発表してからほぼ1年後の1978年9月、スイスのモントルーにあるマウンテン・スタジオにツアーメンバーとトニー・ヴィスコンティ、ブライアン・イーノを集めて「ロジャー」の制作が開始されました。

ベルリン3部作といわれますが、実際にベルリンだけで作られたのはヒーローズのみです。これらの3部作はブライアン・イーノが関わったという意味において3部作をなしています。

もう一つの共通点としてはA面とB面の雰囲気がまるで違っているということでしょうか?

前2作はA面はボーカル曲、B面はアンビエントとなっていましたが、このロジャーは違います。A面にボウイとも思えないような、かなり実験的な雰囲気の楽曲をならべ、B面はボウイらしさを感じることができる曲を配置しています。

とはいえ、「Boys Keep Swinging」などはメンバーの得意な楽器を入れ替えて(カルロス・アロマーがドラム、デニス・デイヴィスがベースを担当)収録するなど、実験要素は全編において強い仕上がりです。

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B面に好きな曲が多いのは確か

このアルバムのB面はD.J.から始まる3曲が好曲で、とても好きな作品です。

  • D.J.
  • Look Back In Anger
  • Boys Keep Swinging

その後の2曲

  • Repetition
  • Red Money

もB面の統一感を感じられ、このアルバムをただの実験作品ではない、ボウイらしさが発揮された好アルバムに仕立てられています。

「RedMoney」の音楽はイギー・ポップのアルバム「イデオット」のオープニング曲、「Sister Midnight」と同じです。

この曲でアルバムを締めくくるのがボウイらしいですね。

評価の分かれるアルバムですが、私はこのアルバムが大好きです。

© bluelady.jp

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もっと評価されてもいいアルバムです。

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コメント

  1. aladdindogs より:

    やまりんさん、おはようございます。
    私も「ロジャー」が出た時は最初、前2作に比べるとボルテージが下がったかなと感じましたが、良く聴くと一曲一曲は、いい曲に仕上がってる事に気が付きました。
    やまりんさんが言われる様に、アンビエントではないですが、実は実験性の高い曲もあります。
    「ムーブオン」は「オール・ザ・ヤング・デューズ」を逆回転させたコードで作られているのは有名ですね。
    また、「ロジャー」とは当時の日本タイトルが「間借り人」だった様に、世界を転々と旅する人というボウイのことで、曲もそんな作りになっています。
    当時、実際京都に住んでいましたし、ペルソナではない実物大の素のボウイの様な気がします。
    いよいよ、あと「スケアリー・モンスターズ」を残すのみですね。
    頑張って下さい。

    • やまりん より:

      aladdindogs さま
      ありがとうございます。
      既にスケアリー・モンスターズも書き終わってます。
      その他の追加ページも書きました。
      ですので、今後もすこしずつボウイカテゴリーは増えていく予定です。
      よろしくおねがいします。

  2. aladdindogs より:

    京都に住んでいたのは、「ロジャー」を出した後の1980年でした。
    他にも、旅行ではなく、ドイツやスイスにも住んでいましたよね。
    「ロジャー」のアフリカ、日本、トルコ、中国とかをイメージした曲は、あたかも音楽世界旅行みたいな所もありますね。

  3. ばなな より:

    私はバブルの頃京都にいましたが、色んなDavid都市伝説ありましたよ。リアル痕跡も多々ありました。
    京都は外国人だらけ、観光客ではなく住んでいる、不良外人ていわれてた^_^
    私もイギリス人達と仲よかったから、、、。
    ロジャーは風変わり、ですが、とても好きです。HunkyDory Lodger.. Buddha of…..が癒されるアルバムです。。
    このアルバムジャケ写の撮影風景をyoutubeで見た事あります。ガラスの板に乗って、風吹いて。。。面白い人ですね。。
    私もB面が好きです。。。

    • Lin より:

      ばななさん、私は1980年ごろ京都で学生でした。

      北大路よりももっと北の「たかがみね(仏教大学の近く)」のあたりに下宿していました。
      金閣寺を横目に自転車で大学に通ったことを思い出します。

      そのころ、ボウイを全く知らなかったので、京都にボウイがいたことも知りませんでした。
      もっと早くボウイを知っていたら、痕跡を探しに出かけたかもしれません。

  4. ばなな より:

    バブル期のBowieには、全く興味なく、ふ〜ん、て終わりでした。鷹ヶ峰はチャリで行きました。。バブル期は飲み歩いてばかりいました。。。

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