書籍の電子化・自炊のはじめ方
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アイルトン・セナが亡くなったサンマリノGPにも触れた「エイドリアン ・ ニューウェイ HOW TO BUILD A CAR」

「エイドリアン ・ ニューウェイ HOW TO BUILD A CAR」を購入した。

発売は4月で、購入までに少し時間がかかったのは専門書かと疑うほどの値段のためである。

しかし、F1界において「空力の鬼才」とうたわれるエイドリアン ・ ニューウェイの自伝を読みたい欲求は強まるばかりで、ついに購入してしまったのだ。

届いてみてびっくり。

とにかく分厚く、重い。
656ページのハードカバー本で、これを読みえる頃には、そうとう筋肉が付いているはずである。

……

実はこの本は手元に届いたばかり。
656ページもの本であるため、1章のみ読んだだけでの紹介となる。

新書と同じ程度の文字の小ささで、ぎっしり書き込まれた本である。
1章読むだけでも数時間を擁してしまった。

まず、導入部分。

エイドリアン ・ ニューウェイが「WILLIAMS FW15」を試乗するシーンからこの本は始まる。
エイドリアン ・ ニューウェイ自らの語りで、解説されるFW15試乗の臨場感は凄まじいものがあった。

技術者としての目には、その場を再現するほどのリアリティーがあるのだ。

クラッチを接続する際の回転数の維持。
左足ペダルでのクラッチ操作等、緻密に書き込まれた文章にF1好きならば引き込まれるはずだ。

 

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HOW TO BUILD A WILLIAMS FW16

エイドリアン ・ ニューウェイ HOW TO BUILD A CAR - F1 デザイン -

エイドリアン ・ ニューウェイ HOW TO BUILD A CAR – F1 デザイン – image by Amazon

 

読んだのは、アイルトン・セナが亡くなった際に駆ったマシン「WILLIAMS FW16」の章である。第5章にあたる。

全ページを読んでから、この本の素晴らしさを紹介するのは、タイムリーでないと考えたからだ。

サンマリノGPの事故の原因は?

アイルトン・セナの死亡した原因は何だったのか。
「WILLIAMS FW16」の章では、エイドリアン ・ ニューウェイが技術者として、原因を究明しようとして試みた詳細が記されている。

ECUから取り出したデータ、FIAのビデオから真実に迫ろうとしている。
スローパンクチャーの可能性、ステアリングコラムの破損の可能性などだ。

「WILLIAMS FW16」は前年まで許されていた、アクティブ・サスペンションがレギュレーションで封じられ、設計された最初のマシンである。

そのため、パッシブ・サスペンションの対応に失敗したのだった。

風洞のテストで原因を究明したものの、セナが亡くなったイモラに改良パーツを用意する時間がなかったことに対するエイドリアン・ニューウェイの悔いがにじんでいた。

 

セナの事故はステアリングコラムが折れたためだと言われています。
セナの希望によるステアリング位置の調整が原因であったという説が有力です。

以下のサイトがセンサーからの分析を記しています。

AYRTON SENNA MEMORIAL MUSEUM
イモラの悪夢

優れたドキュメンタリー

この本のタイトルは「HOW TO BUILD A CAR」となっているが、エイドリアン ・ ニューウェイの目を通したドキュメンタリーの印象を受けた。「WILLIAMS FW16」の章を読んだかぎりでは…という条件付きである。

しかし、これほどまでに読書に集中出来たのは久々のことである。

この本には「WILLIAMS FW16」以外にもエイドリアン ・ ニューウェイが携わった数々のマシンについて記述してある。

最後に目次を記しておくので、参考にして欲しい。
お馴染みのF1マシンがそろっている。

 

HOW TO BUILD A CAR
CONTENTS

  1. PROLOGUE:005
  2. ON THE GRID:013
  3. Turn One HOW TO BUILD A MARCH 83G:076
  4. Turn Two HOW TO BUILD A MARCH 83C:108
  5. Turn Three HOW TO BUILD A MARCH 881:172
  6. Turn Four HOW TO BUILD A WILLIAMS FW14:226
  7. Turn Five HOW TO BUILD A WILLIAMS FW16:280
  8. Turn Six HOW TO BUILD A WILLIAMS FW18:348
  9. Turn Seven HOW TO BUILD A McLAREN MP4-13:384
  10. Turn Eight HOW TO BUILD A McLAREN MP4-20:446
  11. Turn Nine HOW TO BUILD A RED BULL RB5:472
  12. Turn Ten HOW TO BUILD A RED BULL RB6:524
  13. Turn Eleven HOW TO BUILD A RED BULL RB8:562
  14. EPILOGUE:613
  15. GLOSSARY ニューウェイによる用語解説:626

:以降はページ数

 

この本はF1ファン必読の書だと思う。
高価な書籍代も惜しくないと思えるはずである。

© bluelady.jp

 


オススメ

エイドリアン ・ ニューウェイ HOW TO BUILD A CAR – F1 デザイン –

※Amazonにリンクします。


コメント

  1. 中村 より:

    つい先日ですが、書店でモータースポーツのコーナーに1冊置いてあったので、
    少し立ち読みしました。
    特に1994年FW16のページは、時間が経つのも忘れるくらい読みふけてしまいました。
    当時の記憶が思い出されたのと、知らなかった事実が多くありました。
    不幸な出来事など有りましたが上手く立ち直って、
    その後のFW17、FW18へとつながりました。
    ウィリアムズとは円満退社で無かったでしたね。
    自分には知らせず勝手に
    マンセルやデーモン・ヒルを解雇した事が原因で?

    現在レッドブルは苦境に立たされていますね。
    考えてはいけないのですが、
    何故かRB16がFW16と重なってしまいます。
    16と言う数字が偶然にも同じ

    マックスのお父さんであるヨス・フェルスタッペン氏は、
    1994年ベネトンでシューマッハのチームメイトだったですね。
    ベネトンB194に、禁止されてるいるはずのトラクションコントロールシステムが装着してあった(シューマッハのマシンだけに)
    それに関係する内容(ステアリングが2種類存在した?)をマックスの父が証言した事ありましたね。
    もう1人チームメイトだったジョニー・ハーバード氏も
    ベネトンと言うチームは完全にシューマッハ優先のチームだったと言っていました。
    ハーバード氏によると、シューマッハはチームメイトの走行データを確認見る事が出来たが、チームメイトがシューマッハの走行データを見る事は出来なかった?と
    おそらく、トラクションコントロールシステム使用の事実を一部の関係者だけにしか分からない様にするためと考えられる。

    そんなベネトンとシューマッハに対して、
    セナは疑惑の目で見ていたのですね。
    シューマッハのエンジン、フォードゼテックRのエキゾースト音が他とは違う事に気が付いていた?

    ともかくRB16は、必ず改善されると信じて応援続けます。
    決して焦らず、無理のないように。
    ただレッドブルとニューイ氏の関係は大丈夫だろうか?
    それが心配です。

    • Lin より:

      中村さん、この本は色々知らないことだらけでした。

      実はまだ、読み終わっていません。
      このところバタバタしていて時間取れないんです。
      いずれ、じっくりと読みたい本の一つです。
      老眼が進む前に。

  2. 中村 より:

    管理者Lin様

    こんばんは。お世話になります。
    先日のイギリスGP観られたと思いますが、
    退屈なレースが一変して大変な展開となりましたね(^.^)
    1992年モナコGPを思い出します。
    タイヤが勝敗の決めてになったレースでは
    1986年オーストラリアGPも有名ですね。

    ボッタスが犠牲となってしまい、
    ハミルトンが冷や冷やモノ優勝を手中にしましたね。
    メルセデスとしては、半分落としてしまった結果となりました。

    マックスは3位でも充分なのが、2位を手に入れた。
    あとで優勝も出来たのでは?とか言われてましたが、
    2位で大正解(リスク回避したと言う意味で)ですね。

    ドライバーポイントとしては、
    ハミルトンが有利となりましたが、今回のことで何が起こる?か分からない状況と思いました。
    それでもメルセデス、ハミルトンが手強いことに変わりないですが。

    次のシルバーストーン2回目、
    タイヤのマネジメント戦略に注目したいです。

    • Lin より:

      中村さん、まだイギリスGPのページが出来ておりません。
      すみません。

      実は、私の場合、フェルスタッペンがピットインした時に馬鹿野郎と思ってしまったのです。
      ボッタスに起きたことがハミルトンにも起きることを瞬時に期待していたのです。

      しかし、フェルスタッペンのタイヤも危なかったと後から知って、仕方ないと納得したのでした。

      でも、ハミルトンのパンクがもう少し早ければなあ〜(ハミルトンのファンにしかられそうです)

      残念です。

  3. 中村 より:

    ありがとうございます。
    いやはや。
    確かに千載一遇のチャンス到来だった。
    これについては、かなり賛否両論ありますよね。
    2位も飛び越えて、さらに優勝したとなれば、えらい騒ぎになったでしょうね。
    こればかりは、神のみぞ知る?

    まだ開幕戦から始まって4戦目ですから、2位を大事に確実にって感じですよね?
    たぶん皆さんがモヤモヤしたのは、ファステストラップ獲得1ポイントのためタイヤ交換?と言うところに
    あるのかな?
    解釈の取り方にもよりますが、マックスもパンクのリスクを回避するためでもある?と捉えたいです。

    本当、判断と決断ですね?
    実力を伴わない凄い結果だけを偶然手にしてしまうと、後でしっぺ返し来そうです。

    今回ハミルトンは運が強い(持っていますね)
    潮目が変わらない限り、
    誰も打ち負かすことが出来ない。

    マックスは、冷静に自分の実力と向き合って判断したと思います。
    キレイ事とお叱り受けるかも知れないですが、
    メルセデスのハミルトンと正々堂々バトルして優勝したいのでは?
    レッドブル・ホンダのマシンで

    まだピレリが原因調査中で
    タイヤに関する不確定要素は、まだしばらく続きますね。

    • Lin より:

      次のレースが直ぐなので、期待してます。

      ベッテルはやっぱりアストンマーチンで決まりですかね。

  4. 中村 より:

    来年のアストンマーチン、
    話題のレーシングポイントですよね。
    今回のレースでは見せ場が無かったですね。

    レーシングポイントの一件(メルセデスワークスのコピー問題)に、
    目処が付けば
    ベッテルを受け入れる準備も進むかと思うのですが、まだ時間かかりそうですね。
    ベッテルも今回、目立たないでしたね。
    完全にルクレール優先で冷遇されてる?

    レーシングポイントの
    セルジオ・ペレスの代役にヒュルゲンベルグが起用されましたね(^.^)
    結果リタイアとなりましたが、次のレースも起用される予定ですね。
    ベッテルが加入すると、追い出されるかも知れないペレスが、
    レッドブルでマックスのチームメイトになる噂も出ていますね?
    ペレスのレース運びと経験、タイヤの使い方上手さ。
    そうなるとアルボンが出ることになりますが、今シーズン結果次第?
    レッドブルオーナーの気まぐれが無いことを願っています。

  5. 中村 より:

    おはようございます。

    ふと考えたのですが、
    セナだったら、間違い無く2位を棄て、
    優勝を狙ってタイヤ交換しなかったでしょうね(^.^)
    プロストなら、間違い無く2位を優先、
    タイトル獲得のため、タイヤ交換している。

    マックスは、開幕戦をリタイア、ノーポイントだったので、
    同じ事を繰り返したく無かったのでしょうね(^.^)
    ハミルトンは、ボッタスのパンクを聞いた時、
    早めのタイヤ交換は考えていなかったのかな?
    2位マックスとのギャップを考えて、
    最後までタイヤを持たせる自信あったのか?

    色々考えさせられた1件でしたね(^.^)

    • Lin より:

      中村さん、セナプロの比較はまさしくその通りだと思います。
      最近のF1ドライバーはよく大人しくなったと言われていますね。
      チーム優先で個性が少なくなりましたし、ドライバーたちは結構仲良しらしいです。
      セナプロみたいな戦いはもうないかもしれません。
      少し前だとハミルトンとロズベルグかな?
      ピリピリするような戦いを期待してしまいますね。

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