平井和正「死霊狩り(ゾンビー・ハンター)」再読。「鬼滅の刃」鬼殺隊・最終選別のルーツか?

平井和正の作品は常時、再読しています。

今、読んでいるのは以下の小説。

  • 黄金の少女4
  • 悪夢を作る男
  • ウルフガイ1 狼の紋章
  • アダルトウルフガイ2 狼よ故郷を見よ
  • 真幻魔大戦3
  • 犬神明2
  • ABDUCTION5 STRAY SHEEP3

といったところです。

並行して読んでいると、なかなか読了出来ないのが残念です。

しかし、「死霊狩り(ゾンビー・ハンター):第1巻」だけは、短期間に最後まで読んでしまいました。

上記に掲げた小説より、吸引力が強かったということでしょうか?

(注意:「死霊狩り(ゾンビー・ハンター)」のネタバレあります)

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死霊狩り(ゾンビー・ハンター)1

死霊狩り(ゾンビー・ハンター)〈1〉 (ASPECT NOVELS)

死霊狩り(ゾンビー・ハンター)〈1〉 (ASPECT NOVELS) image by Amazon
※今回再読したのはアスペクト・ノベルズ版です。

「死霊狩り」は何度も読んでいるのですが、記憶の衰えには勝てず、1巻から3巻までのエピソードが混在するような感じで、私の脳内に残っています。

ですから、1巻を再読してみると、このエピソードは1巻だったか!
…と驚きもありました。

1巻は以下のエピソードで構成されています。


第一章 選別

  • プロローグ:ゾンビーハンター候補たちの現在
  • レーサー田村俊夫の事故、レース界からの追放

第二章 生存試験

  • ゾンビー島でのサバイバル試験
  • ライラ・アミン、林石隆(リン・シールン)との出会い
  • 地雷原を突破し生存試験をクリア
  • 黒人看護師・ジューン・メイズとのエピソード
  • マイルズとの死闘

第三章 最終試験

  • ゾンビー・ハンターへの訓練
  • 最終試験
  • 田村俊夫は左目、左腕を失い試験終了

第四章 死霊(ゾンビー)

  • 約2000人の中から18人選別されたゾンビー・ハンター
  • ゾンビー・ハンターとしての訓練
  • 司令官〝S〟との対峙

第五章 死闘

  • 田村俊夫、ゾンビー島を離れ日本へ
  • 中国系特務機関の介入。由紀子、ジャンジーラ 拉致
  • 中国工作員のアジトへの潜入。ゾンビーと化したジャンジーラとの死闘
  • 再び、ゾンビー島へ
  • 〝S〟はサタンの〝S〟?

第1巻では、田村俊夫がゾンビー・ハンターとなり、如何にして人の心を無くしていったのかが描かれています。


この巻での珠玉のエピソードは、ジューン・メイズとの出会いだと思います。
白人の黒人差別を描き、うまくマイルズとの死闘に繋げています。

私は、このエピソードが第一巻に含まれていることを忘れていたのですが…

……

田村俊夫が片目、片腕を失い、精巧なメカニズムを持った義眼と義手を与えられる設定も素晴らしい。

平井和正は8マンと人間が融合したような存在を作り上げたのです。
田村俊夫を、よりリアルに超絶存在として成立させたのです。

しかし、〝S〟とゾンビーへの憎悪だけが田村を生かしているという救われない状況はヒーローではありえません。
「アンチヒーロー」として、ひとくくりにするのも、少し違う気がします。

独特のヒーローを生み出した平井和正。
このあたりが平井和正の作家としてのすごさですね。
「人類ダメ小説」の集大成といわれる「死霊狩り」は、8マンを創造し、ウルフガイストーリーを世に出した平井和正でしか生み出すことはかなわなかったでしょう。

……

アンチヒーローといえば、マイクル・ムアコックを思い出します。

私がはじめて、マイクル・ムアコックの「紅衣の公子コルム」を読んだ時、田村俊夫と同じように、身体に特殊能力を持った設定に小躍りしました。コルムは魔法だったんですけど。

……

ジャンジーラがゾンビーとなることには、多少違和感がありました。
〝S〟がゾンビー側に田村俊夫の情報を漏らしたと語られています。

そうすると異星からの侵入者たる「ゾンビー」は、かなり組織だった動きを見せていることになります。

全3巻をずいぶん前に読んだ印象では「ゾンビー」が組織的な活動を見せることはなかったと思うのですが…

この違和感が、2巻、3巻と読み進めるうちに納得出来るか楽しみです。

鬼滅の刃のルーツ?

最近、「鬼滅の刃」をアニメーションで見ました。
ハマったので、コミックも読み始めたところです。

この作品に「鬼殺隊」としての「最終選別」のエピソードがあります。

平井和正の「死霊狩り」にルーツがあると確信しました。

「鬼滅の刃」という作品は、かなりヒットしているらしいですが、「鬼滅の刃」のファンにも平井和正の「死霊狩り」を読んで欲しいと思います。

平井和正の「死霊狩り」は既に「名作」と言われてしまう古い小説です。
しかし、小説としてのパワーは今でも新しさを損なっていません。
若い読者を惹きつけることは容易いでしょう。

そうして平井和正ファンが広がって行ってくれると、私の様な平井和正オールドファン(?)もうれしいです。

ぜひ、「死霊狩り」を読んで下さい。

© bluelady.jp

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