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電子書籍版・新幻魔大戦(平井和正)刊行:文庫本との違い

平井和正の世界

新幻魔大戦
新幻魔大戦image by Amazon

先日、Kindle版「新幻魔大戦」が刊行されました。
平井和正が亡くなって、初の平井作品の刊行です。
コミックでは「幻魔大戦 Rebirth」が刊行されましたが、今ひとつ馴染めずにいました。
他の作家によるリメイクを読むことに違和感があったからです。
平井和正自らの作品でないとやはり「平井作品」と言えませんね。

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ルナテック版・新幻魔大戦

このほど刊行された「新幻魔大戦」は徳間書店の文庫本がベースになっていますが、以下の3点が異なります。

  1. 表紙のタイトルと著者の位置
  2. 冒頭の生頼範義さんのイラスト
  3. あとがき

表紙タイトルと著者の位置が逆転していますしロゴタイプも異なります。
また、タイトルが「新・幻魔大戦」から「新幻魔大戦」に変更されています。

冒頭には生頼範義さんのイラストが3種類掲載されています。
イラストは以下の3種類

  1. 徳間文庫版の表紙イラスト
  2. 徳間ノベルス版の表紙イラスト
  3. 崩壊する地球を背景にした髑髏のイラスト(よく見るイラストですが、どこで使われていたのか思い出せません)

また、あとがきとして「徳間ノベルス版のまえがき」と「角川文庫版のあとがき」が追加されています。
そのため以下の様なあとがきの構成になっています。

  1. まえがき(徳間ノベルス版のまえがき)
  2. あとがき(徳間ノベルス版のあとがき – 徳間文庫版に収録)
  3. 別のあとがき(徳間文庫版のあとがき – 徳間文庫版に収録)
  4. 自筆年表(徳間文庫版に収録)
  5. あとがき「続・新幻魔大戦」 – 書かれざる物語(角川文庫版のあとがき)
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新幻魔大戦のあとがき

新幻魔大戦は幾度も繰り返し読んでいますので、本文を読み飛ばし、先にあとがきから読み始めました。

この本で是非読んで欲しいのは「自筆年表」と「続・新幻魔大戦」です。
私の記憶の中で、特に興味深い文章として位置づけられていましたが、長年月、平井作品を手に取ってこなかったことから、これらの文章がどこに収録されていたか忘却していました。

自筆年表

この年表は1980年に徳間書店から出版された文庫版「新・幻魔大戦」に収録されていたものの再録です。

昭和13年の平井和正誕生から昭和55年「真・幻魔大戦 第一部・第二部」「幻魔大戦③」刊行まで、平井和正自身が記述したものです。

中学時代に書いた処女長編が「消えたX(エックス)」ではなく「消えた新生爆弾」になっていたり、「宇宙人ピピ」のシナリオの手伝いや、中断した長編SF小説「不死鳥作戦(フェニックス・オペレーション)」等の記述が興味深いです。

続・新幻魔大戦

角川文庫版のあとがきに掲載されたものですが、新幻魔大戦の続きの詳細なプロット説明がなされています。

このように「ルナテック版・新幻魔大戦」には、平井ファンならどうしても押さえたい内容が詰まっています。
いままで、新書版または、徳間か角川のいずれかの文庫版しか読んだことのない方にもおすすめです。
未読の方は是非、この機会に読んでみて下さい。

© bluelady.jp

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新幻魔大戦

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コメント

  1. 加納大輔 より:

    はじめまして。
    平井先生がご存命の頃からこちらのサイトは知っていて、時折覗いておりました。
    ずーっと気になっていた、記事内の新幻魔大戦の表紙イラスト(崩壊する地球を~)について「どこに使われていたか不明」とありましたのでコメントいたします。
    イラストについては徳間文庫の新幻魔大戦のカバーでした。
    私自身が高校生時分に入手した本のカバーだったこと、数年前にこのカバーイラストの新幻魔大戦文庫本をヤフオクの出品物で見たことから間違いありません。
    持っていた本は高校卒業時の引っ越しのドサクサで紛失してしまい、古書店を回っても見つからず、けっきょく女性3人のカバーになったのは苦い思い出です。

    すでに解決済みでしたらご容赦ください。

    • Lin Lin より:

      加納さん、ありがとうございます。
      私はドクロのイラスト表紙の本を持っていませんでした。
      そのため、この記事を書いた際には新幻魔大戦の文庫だとは思っていなかったのです。

      記憶を探ると新幻魔大戦の文庫の表紙は
      「ベアトリス・お時・正雪」→「ドクロ」→「ベアトリス・お時・正雪」
      のように変遷したのではないかと思います。

      これも記憶違いかもしれませんが…
      「ドクロ」表紙の文庫はレアなんですね。
      真幻魔大戦の文庫版が発売された際に、「ドクロ」表紙が発売されたかもしれません。
      タイトル部分が同じデザインです。

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