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映画「エクス・マキナ」は平井和正の世界に追いついたのか? 思い出される平井和正の初期作品「レオノーラ」「アンドロイドお雪」…

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AIロボットをテーマにした映画「エクス・マキナ」のトレーラーをみて、思い出したのが平井和正の初期作品「レオノーラ」と「アンドロイドお雪」です。

どちらもアンドロイドをテーマにしたサイバー・パンクとミステリーを融合させた傑作小説です。

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「エクス・マキナ」予告編と平井和正の初期作品


YouTubeエクス・マキナ映画

 

この映像を見てしまったら、平井和正を思い出さざるを得ないでしょう。

平井和正の「レオノーラ」は処女作で、アンドロイドという人との対比存在をテーマにすることで、人間の情念を描いた傑作です。

詳しくは以下のページをご覧下さい。

平井和正の処女作「レオノーラ」(「悪夢のかたち」より)
平井和正処女作が「レオノーラ」です。「レオノーラ」とは人間に絶望した主人公「ケン」の妹「ジュリ」が旅行の間、ケンの将棋の相手をさせるため手配したアンドロイドの名前。 悲劇のレオノーラ 人種差別から集団リンチをあびた主人公は、心に深い傷を負い...

平井和正の原点はこのようなアンドロイド小説・サイバーパンク小説だったのです。
同じ分野の小説としては「アンドロイドお雪」や「サイボーグ・ブルース」があります。

平井和正のアンドロイド小説は短編だったり、中編連作小説が多く、晩年の作品のようなダラダラした感じは一切ありません。

歯切れのよいストーリーで、エンディングではミステリー性を強く感じるものばかりでした。

初期の平井和正の作品(サイボーグ・ブルース、アンドロイドお雪 …etc.)はサイバーパンクの分類でいいのかな? BLUEシリーズもこの系譜?
photo by ▓▒░ TORLEY ░▒▓ 平井和正の初期作品としてこのページで扱おうとしているのは、「アンドロイドお雪」「エスパーお蘭」「サイボーグ・ブルース」等です。 あらかじめお断りしておきますが、私は平井和正のファンなので、ハー...

映画「エクス・マキナ」の予告編が平井和正の小説の予告のように思えたとしても不思議ではありません。

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「機械仕掛けの」「エクス・マキナ」

この映画は聞き覚えのあるタイトルを持っています。
私が以前から知っているのは「デウス・エクス・マキナ」でした。

「エクス・マキナ」も「デウス・エクス・マキナ」から引用されています。

「デウス・エクス・マキナ」は本来、演劇の演出手法を表す言葉です。
演劇では混乱した内容を超越存在が一発で解決に導くエンディング手法のことを言います。

しかし「デウス・エクス・マキナ」の直訳が「機械仕掛けの神」であることから、SFロボットの名前として引用したコミックやアニメ等が多数あります。

私が知っているものでも、以下のような作品に「マキナ」「デウス・マキナ」「メガデウス」等の用語が使われていました。

  • 斬魔大聖デモンベイン(デウス・マキナ)
  • 鉄のラインバレル(マキナ)
  • THEビッグオー(メガデウス)

……

映画「エクス・マキナ」では「機械仕掛けの…」という意味から「機械人形」とでも訳しておけばいいのではないでしょうか?

人間を真似たAIロボットとして、存在感ある名称です。

「人間か人工知能か」というキャッチコピーが容易に導き出されるタイトルになっています。
私は「人間か機械人形か」の方が直接的で人間との対比が明確になると思うのですが…

…ひょっとすると映画全体が「機械仕掛け」のミステリーなのかもしれません。デウス・エクス・マキナなのかも…

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「エクス・マキナ」は平井和正の世界に追いついたのか?

映画「エクス・マキナ」のストーリーは以下のページを参照して下さい。

参照 「エクス・マキナ」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』

上記のページの「あらすじ」を読むとミステリー要素もふんだんに盛り込まれていることが分かります。

また、予告編で登場した「エイヴァ」は明らかにロボットでしたが、メイドの「キョウコ」は人と区別がつかないようです。

ますます、「レオノーラ」や「アンドロイドお雪」のような平井作品に通ずるものを感じますね。

予告編を見て、映画はまだ平井作品の世界に追いついていないようだとと思い込みましたが、ひょっとすると同様の世界観を持っているのかもしれません。

平井作品を読んで「エクス・マキナ」を観るか?
「エクス・マキナ」を観て、平井作品を読むか?

さて、あなたはどちらでしょうか?

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