トニー・デフリーズとの契約が切れ、EMIでビッグヒットを目指したアルバム「レッツ・ダンス」、あえて商業主義を貫徹し大成功をおさめたデヴィッド・ボウイ(ベスト・オブ・ボウイ)

disco

莫大なマネジメント料を要求されていたトニー・デフリーズとの契約が切れて、EMIからはじめてリリースされたアルバムが「レッツ・ダンス」です。

デヴィッド・ボウイは、それまでカルト的で芸術性を追求したアルバムを数多くリリースしてきました。

そのため、アーティストとしての評価や名声は得られましたが、商業的に成功することは少なかったのです。

デヴィッド・ボウイはトニー・デフリーズとの契約切れを待っていたかのように、商業的な成功を狙いました。

それがこのアルバムだったのです。

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レッツダンスが実験作であってくれれば…

Let's Dance
Let’s Dance image by Amazon

デヴィッド・ボウイは以前、ディスコやダンスミュージックはやりたくないと言い放っていたのですが、このアルバムでは方向転換してしまいます。

プロデュースをナイル・ロジャースに任せ、メインストリームにのったアルバムを作り上げようとしたのです。

このアルバムが実験作であってくれれば評価はさらに高まったと思うのですが、そうではありませんでした。

このアルバム後のボウイの苦悩を見れば、「レッツ・ダンス」の成功がボウイのアーティスティックな感覚を完全に吹き飛ばしてしまうほどのエネルギーを持っていたことが分かります。

Let’s Dance

  1. Modern Love
  2. China Girl
  3. Let’s Dance
  4. Without You
  5. Ricochet
  6. Criminal World
  7. Cat People (Putting Out Fire)
  8. Shake It

まだ、アナログ時代で8曲という少ない曲数のアルバムです。
A面・B面、それぞれ4曲ずつの構成になっています。

A面の3曲は力が入った曲ですが、最後の曲は単なるつなぎにしかなっていません。
B面曲はカバーと既発曲のアレンジが2曲あり、リラックスして作った感じがあきらかです。

「Without You」のような捨て曲があるのもボウイらしくありません。
おそらく、商業的な成功をナイル・ロジャースの感覚に賭けたのではないでしょうか?

もともと、フォークテイストの曲「Let’s Dance」のダンスミックスや、陰鬱なイギー・ポップの曲「China Girl」が、これほどまでに華やかなのは、このアルバムを絶対に成功させるというボウイの意気込みがあらわれているようにも思えてくるのです。

このアルバムから1曲を選ぶのはつらい

いままでのボウイのアルバムはどれを選んでいいのか分からないほど傑作揃いでした。
しかし、このアルバムから曲を選ぶのは逆の意味でつらいものがあります。

ということで、このアルバム自体では選ぶことが出来ませんでした。

あえて「Let’s Dance」を選ぶ

全英・全米のトップヒットを獲得した「Let’s Dance」はボウイの代表曲であることは間違いありません。

その実績と、この曲の原曲であるアコースティック・バージョンのすばらしさから「Let’s Dance」を選ぶことにします。
詩から読み取れるテーマも恐怖が根底に流れるボウイ的な楽曲です。

ボウイは2000年ごろからライブでフォークテイストの「Let’s Dance」を披露しています。

今にしてみれば「Let’s Dance」の完全なアンプラグドを聴いてみたかったと痛切に思います。

© bluelady.jp

www.bluelady.jp – recommendation

Let’s Dance

※Amazonにリンクします。

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コメント

  1. aladdindogs より:

    私は「Ricochet」でお願い致します。
    一般にはチョー受けましが、芸術性はありません。
    でも私はボウイの初めての大ヒット、嬉かったですよ。

  2. aladdindogs より:

    やまりんさん、「★」が発表されてから4カ月たちました。
    私は今日自分で知らなかった一つの事象をしりました。
    今日知りましたが、まだ確認していません。
    「★」のアナログ盤のジャケットの★型にくり抜かれた真っ黒な部分に、陽を当てると星空が現れるそうです。
    海外のファンが発見したと、ちょっとした騒ぎになったそうです。
    あまり陽には当てませんから。

    • Lin より:

      aladdindogs さん、ありがとうございます。

      このニュースはNMEで知りました。

      http://nme-jp.com/news/19173/

      尊敬するジョナサン・バーンブルックの仕事に感銘を受けました。

      私はレコードを封印したままなので、確かめることが出来ていません。

  3. カラアゲボーイ より:

    昔買った中古CDのボーナストラック、アンダープレッシャーに一票と言いたい所ですがダメですかね。

    選べないなぁ。
    ワガママだけど、敢えて選ばないでおきます。

    • Lin より:

      カラアゲボーイさん、すみません、またボーナストラック書き忘れました。
      私もボーナストラック付きを持ってます。
      アンダー・プレッシャーでOKです。

  4. hana より:

    はじめまして。初めてのコメントです。私もアンダープレッシャーがこの時代のボウイの曲では一番好きです。「レッツ・ダンス」は13歳の頃自分で買った初めてのアルバムです。しかし胸をときめかせて聞いたアルバムは残念ながらまったく理解できませんでした(笑)。子供でした。でも、なぜか不思議と惹きつける妙な歌声に魅せられてCD発売になった過去のアルバム、輸入版を集めていくうちにすっかりファンになってしまいました。スケアリー・モンスターズまでの作品全てに夢中になりました。その反動で80年代現在形のボウイにはことごとく裏切られるような感じでした。決定的だったのは90年のSound and Visionコンサート。これは苦すぎました。70年代に目を向けすぎている自分も嫌でした。仕事に夢中だったこともあり、残念ながら90年代はまったく新しい曲を聞かなくなってしまいました。2000年代になってふとしたことで見たボウイが「レッツ・ダンス」からの選曲を歌っているのを見て初めてこのアルバムも受け入れることができました。20年近くも経って。。。全て良い曲です。Linさんが同じような感想を書いていたので、嬉しくてコメントを差し上げた次第です。これからもブログの記事楽しみにしております!!

    • Lin より:

      hana さん、はじめまして。
      コメントありがとうございます。

      私はボウイを意識したのは「hours」からですので、遅いファンです。
      そこから、全てのアルバムを聞き込んでいきました。
      素晴らしいのは70年台〜80年までのアルバムで、次はブッダ・オブ・サバービアからボウイが感覚を取り戻していく過程で出されたアルバムです。
      レッツ・ダンスからティン・マシーンはボウイの迷走期です。

      このように考えるとそれぞれのボウイを楽しむことが出来るようになりました。
      しかし、やっぱり好き嫌いがあって、レッツダンスからデイ・イン・デイ・アウトまでの3枚とティン・マシーン2は苦手です。

      この4枚は辛口の記事になりますが、前述したようにそれぞれのアルバムの役割を楽しみつつ、あえて辛口にしたいと思っています。

      どうやっても、ボウイが好きなので、他のアーティストに浮気しても、また戻ってしまいます。

      すみません。とりとめなくなりました。
      今後ともよろしくお願いします。

      • hana より:

        ボウイは実に不思議なアーティストです。幅広く音楽を聞きますが、全ての曲にのめり込ませてくれるのはボウイだけですね。彼が亡くなった後、少なくない数のアーティストが今の自分はボウイのおかげであるとコメントを寄せていますね。自分も真剣にずっとそう思っていました(笑)。辛口コメントは好きですよ。愛情のある辛口意見は大事だと思います。楽しみにしています!!
        最後に、満遍なく過去の曲を演奏しているショーのうち一番のお気に入りは2002年の『Live By Request』です。ハッピーなオーラに包まれたショーです。90年代後半から最後まで支えたバックのホームバンドの演奏もかっこいい。

        • Lin より:

          hanaさん、ありがとうございます。
          『Live By Request』は、このブログに書き込んでいただいた方に教えてもらいました。
          映像を見たとき明るいボウイが印象的です。
          この時の音源が公式にリリースされたら、絶対購入すると思うんです。
          ボウイの未発表音源が次々と発表されることを祈ってます。

  5. aladdindogs より:

    Linさん、また「★」ネタですみませんが、今日私の持っている「★」EU盤を陽に当ててみた所、星空は現れず、なんの変化もありませんでした。
    あれは、もしかしてUS盤だけなんでしょうか?

    • Lin より:

      aladdindogsさん、そうなんですか?

      これには驚きです。
      ジャケットが2種類作られていたと言うことなのでしょうか?

      ということは、バーンブルックがデザインしたということではないかもしれませんね。
      制作工程で指示があったとか…(想像に過ぎませんが…)

      私のはUS盤なんですが…
      申し訳ないですが、開封するつもりがないので確かめられないです。

      だれか、開封して確かめた人いませんでしょうか?

  6. aladdindogs より:

    Linさん、答えが分かりました。

    悔しいので、NETで色々調べていたら、私と同じように陽に当てても何の変化もないので、何十分もあてていたら、陽の熱でジャケットが反ってしまったという記事にあたりました。
    その人も何かヒントがないかと海外のNETを調べていて答えに辿り着いたそうです。
    そして、私め試して見ましたところ
    星空が現れました。
    それは、見開きジャケットの内側、ちょうど★の真裏に星空の写真があり、陽を当てるのは正面からではなく、ジャケットを開いて、★の裏側から当てるという事だったんです。
    なんか、ちょっとがっかりしたような、一応スッキリしたような。
    でも、リリースからしばらくたってからこんな話題が出てくれるのは嬉しいことです。

    • Lin より:

      aladdindogsさん
      すっきり分かってよかったです。
      このジャケットのことはファンが見つけたということがいいですね。
      制作側からだと興ざめだったことでしょう。

  7. J より:

    modern loveだけしか聴かないのでmodern loveを。でもレコーディングされたこの曲のボーカルはボウイじゃないかのように聴こえます。ライブだと全然声が違いますし。

    • Lin より:

      Jさん、ありがとうございます。
      デヴィッド・ボウイのボーカルは七変化ですね。
      シド・バレットに似ていると言われたり、マーク・ボランを真似てみたり、様々です。
      以前、(aladdindogsさんに?)紹介していただいたものまねの動画では、イギー・ポップも真似てました。

      ボウイの曲を他のアーティストが歌うと全然よくないのは、ボウイのボーカルが本当に個性的だからだと思います。